BLOG 匠建枚方 新築ブログ
2015年06月23日
複数の大工が同時に施工すると手抜きが心配だという根拠

複数の大工の同時施工が心配なら契約前に約束しよう
狭い建築現場で職人数が多いと集中できない
施工技術に優れている大工さんは、やや神経質な人が多い(無神経な人よりは、施主様にはその方がありがたい)ように思います。ですので他の大工さんと一緒に仕事をすることを嫌います。 これまで何人もの大工さんに、その理由を聞いてきました。 契約して頂く建坪面積は大小があり作業スペースが手狭な場合や、施工中の室内は建築資材や道具などが置いてありスペースに余裕がない場合が多いでしょう。「限られたスペースで、複数の大工が入ると、「お互いが邪魔になって、仕事が逆にはかどらへんねん」というのです。

大工職人も人間。集団になると手抜きするかもしれない
建築もこれと同じで、メインの大工や現場監督がしっかりしていれば、3、4人の大工さんくらいなら管理できるでしょう。 ところが、そのためには、ここで心理学で確認されている、「社会的手抜き」という問題をクリアする必要があるのです。これがけっこうハードルが高く、施工品質管理に責任を感じる、まともな住宅会社には難題なのです。あなたは、例えば次のような行事 ・ 学校のクラスみんなでやる大掃除 ・ 体育祭の綱引きの練習 ・ 給食当番において、自分ひとりぐらいサボっても気付かれないから大丈夫だ・・・。と考えた経験は無いだろうか? 私は何度もある。 このように、集団になると、自分ひとりだけでそれを実施する時に比べて、つい手を抜いてしまう心理を、心理学用語では、社会的手抜き と呼ぶ。(出典: 心理トリック 脅威の集団心理「社会的手抜き」とは?)
集団で協同作業を行うにあたり、集団の人数が増えていくに従って一人当たりの作業遂行量が低下する現象の事。『社会的怠惰』とも呼ばれています。 集団の構成員が増えれば成果に貢献出来る割合も減り、小さな貢献しか感じられないであろうとする気持ちが貢献への意欲を低下させる原因とされています。その他に、「自分がやらないくても他の人が・・」「これは自分がやるべき事ではないから・・」などとする気持ちが要因とされています。(出典:若手社員(新入社員)の心理術・処世術・心理学辞典 社会的手抜き)私たちは、集団で共同作業をする場合、クラスみんなでやる掃除のように、手を抜いてしまいます。これまで多くの実験で確かめられていること。手落ちがないように自分は頑張っているつもりでも、集団になると手を抜いてしまうようです。 複数の大工さんが作業する場合は、誰かが、しっかりした管理をおこなわない限り、プライドをもった職人さんでも、手を抜くということがあり得ます。 ある大工さんが言っていました。仲間の大工さんが、あるローコストメーカーで請け負っていて、その大工さんが手伝いにいき、「7人も大工が入っていて、ゴチャゴチャで、ええ仕事なんかできるかいなぁ!」という現実的な話も耳に入っています。 契約前には必ず担当者に確認しましょう。 棟上げの日は、5~10人程度の大工仲間が応援にきます。それ以外の普通の作業日は、「大工さんは、何人で施工をおこなうのですか?」と尋ねましょう。もし、「4人でおこないます」というようなら、“社会的手抜きや”、“施工精度を高めるために集中したい”、という理由で少し心配かもしれませんね。 その場合は、どのような管理をしてくれるのかを具体的に契約前に質問しましょう。もし、納得できない答えなら、現場管理の責任者に直訴し、“キチンとした管理体制をとってもらうように約束すること”をお勧めいたします。 ▶ 大阪・京都の新築一戸建ては人気の工務店へ ▶ 匠建枚方の注文住宅 建築実例・施工事例
